この記事でわかること

  • 民泊の部屋に揃えたい家具・家電・備品の基本
  • 人数と清掃の流れに合わせた数量・予備の考え方
  • 最初に買うものと、運営しながら追加するものの分け方

物件が決まると、次は部屋づくりです。ベッドや冷蔵庫は思いついても、ハンガーやごみ袋、交換用のリネンなど、細かなものは抜けやすくなります。

一方で、便利そうなものをすべて買うと、初期費用だけでなく、清掃や補充の仕事も増えます。まずは泊まるための基本を整え、その施設で使われるものを選ぶと、無駄を抑えながら準備できます。

買う前に、人数・過ごし方・清掃方法を決める

同じ間取りでも、何人を受け入れるか、自炊や連泊を想定するかで、必要な備品は変わります。まず次の3点を書き出してみましょう。

  • 受け入れ人数:誰がどの寝具で寝るか、全員分の食器や椅子を置けるか
  • 滞在中の使い方:料理・洗濯・仕事など、部屋でどこまで過ごせる施設にするか
  • 清掃と補充:リネンをどこで洗い、誰が消耗品を補充するか

家具を買う前には、本体の寸法に加えて搬入経路も確認します。ベッドを置いたあとにスーツケースを広げられるか、冷蔵庫の扉が開くかなど、実際の動きを想像すると失敗を減らせます。

この記事の備品表は、貸切の宿泊施設を想定した一般的な準備例です。営業制度や建物によって必要な消防設備・防炎物品などは別途確認してください。許認可の全体像は、民泊を始めるために必要な許可・届出で紹介しています。

場所別に揃えたい家具・家電・備品

買い物リストは、部屋ごとに分けると確認しやすくなります。下の表を出発点に、実際に提供する設備に合わせて足し引きしましょう。

表は横にスクロールできます →

場所・用途揃えるものの例選ぶときの確認点
寝室ベッドまたは布団、枕、掛け布団、シーツ・カバー類、マットレス保護カバー、カーテン寝具のサイズを揃え、洗濯・交換しやすくする。遮光性や季節に合う寝具も確認
リビングテーブル、椅子、照明、エアコン、Wi-Fi、ごみ箱、ハンガー人数分の過ごす場所と、荷物の置き場を確保。家電の操作は簡単なものを選ぶ
キッチン冷蔵庫、電子レンジ、電気ケトル、食器、カトラリー、食器用洗剤、スポンジ自炊できる施設なら、鍋・フライパン・包丁・まな板・調理器具も揃える
浴室・洗面・トイレタオル、ドライヤー、シャンプー類、ボディソープ、ハンドソープ、トイレットペーパー、サニタリーボックス補充場所と交換の基準を決める。ボトルは中身がわかる表示にする
洗濯洗濯機、洗剤、物干し・ハンガー、必要に応じて乾燥機設置条件と排水、操作方法を確認。洗濯後に乾かせる場所まで考える
清掃・管理掃除機、清掃道具、用途別の洗剤、ごみ袋、予備リネン、交換用電池、消耗品のストックゲスト用と管理用を分け、担当者が在庫を確認しやすくする

Airbnbで「必需品」を提供すると表示する場合は、トイレットペーパー、ハンドソープとボディソープ、人数分のタオルと枕、各ゲスト用ベッドのシーツ類を実際に用意します。掲載情報と現物が一致していることが大切です。

参考:Airbnb「ゲストに必需品を提供する」。上の表全体がAirbnbの必須項目という意味ではありません。

数量は「ゲスト用+交換用+予備」で考える

必要な枚数は、人数だけで決まりません。チェックアウト後の洗濯が、次のチェックインまでに終わるかが重要です。清掃会社やリネン業者を使う場合は、購入前に指定サイズや必要なセット数を確認しましょう。

4人用の施設なら、どう考える?

例えば、4人にバスタオルとフェイスタオルを各1枚提供する運用なら、1回の受け入れで各4枚必要です。使用済みのタオルを持ち帰って洗い、次の予約には別セットを使うなら、各4枚の交換用に加えて、汚損・乾燥待ちに備えた予備を考えます。

シーツ類は、人数ではなく実際に使う寝具の台数・サイズで数えます。ダブルベッド2台なら、そのベッド用のシーツが1セットにつき2枚。ソファーベッドも使うなら、対応する寝具を別に用意します。

数量は考え方を示す例です。泊数、滞在中の交換サービス、洗濯の回収頻度によって必要量は変わります。

消耗品には「補充する残量」を決めておく

ごみ袋やトイレットペーパーなどは、「残りが少なければ補充」だけだと担当者ごとに判断が変わります。清掃時に何個まで戻すか、在庫がどこまで減ったら発注するかを決めます。最初は仮の数量で始め、実際の使用量と次の予約人数・泊数を見て調整しましょう。

あると便利なものは、運営の負担も含めて選ぶ

動画でも、テレビ・炊飯器・アイロンなどは、施設や運営方針によって判断が分かれるものとして紹介されています。すべての施設に同じものを置く必要はありません。

  • テレビ・プロジェクター:室内で過ごす時間と、設置スペース・操作案内の手間を考える
  • 炊飯器:自炊できることを強みにするなら、調理器具と合わせて検討する
  • コーヒーメーカー:洗浄や消耗品の補充を、毎回の清掃に組み込めるか確認する
  • アイロン:利用するゲストを想定し、置く場合は保管場所や使い方の案内まで決める
  • 調味料・食品:期限や開封状況、ゲストが残したものとの区別を管理できるか考える

「置かない」は一つの選択肢ですが、掲載してあるものを黙って省くこととは別です。洗濯機がない、キッチンは簡単な調理のみといった条件も、予約前に伝わるようにしておきましょう。

見た目に加えて、清掃・交換のしやすさを確認する

たか社長の備品紹介では、マットレスを汚れから守るカバーや、消耗品の管理も取り上げています。購入価格だけでなく、汚れたときや壊れたときにどう戻すかまで考えると、運営が楽になります。

  • カバーを外して洗えるか、拭き取りやすい素材か
  • 食器やリネンを同じ規格で買い足せるか
  • 装飾品を増やしすぎて、清掃箇所が多くなっていないか
  • 交換用の部品や消耗品が手に入りやすいか
  • 備品の定位置を写真で共有できるか

備品の種類・数量・購入先を一覧にして、清掃担当者と共有しておくと、紛失や補充不足に気づきやすくなります。費用全体は民泊の初期費用と収支の考え方と合わせて確認してみてください。

最後は、自分で一晩過ごして確かめる

写真では整っていても、実際に使うと不便に気づくことがあります。可能なら開業前に自分で泊まり、玄関からチェックアウトまで一通り試します。

スマートフォンを充電できる位置、入浴後にタオルを置く場所、夜の照明、Wi-Fiの接続、家電の操作などを確認しましょう。足りないものを買い足すだけでなく、配置や案内を変えるだけで解決できることもあります。

今日から準備するなら

  1. 部屋ごとに「揃えるもの・数量・購入済み」を書き出す
  2. 清掃担当者と、リネンの交換・消耗品の補充方法を決める
  3. ゲストと同じ流れで設備を使い、掲載情報と照合する

参考にした情報

民泊チャンネルの動画「民泊物件の備品」「なくていい備品とその線引き」をもとに、購入・補充・交換の観点から編集部で整理しました。個別商品の価格や、設備条件に関する一律の判断は転載していません。

公式情報の確認日:2026年10月4日。記事内の写真は備品を整えた部屋のイメージです。

2024年2月公開の動画です。動画内の備品選びは運営例として参考にし、消防設備などの要件は、ご自身の施設に適用される現在のルールを確認してください。

2025年6月公開の動画です。備品・設備の要否は、施設の条件や運営方針に合わせて検討してください。