この記事でわかること

  • 同じ代行料率でも請求額が変わる理由
  • 架空の見積もり2案を使った、月々の支出の比べ方
  • 費用とあわせて確認したい、自分に残る仕事

運営代行の料金を見るとき、最初に目に入るのは「売上の何%」という数字かもしれません。しかし、料率が低いプランでも、計算対象や別料金の項目によって支払総額は変わります。

この記事では、相場の数字を目安に会社を選ぶのではなく、手元の見積もりを同じ条件で比較する方法を、計算例で確認します。

最初に「何に掛ける料率か」を確認する

仮に料率が16%でも、宿泊料金30万円に掛ければ4万8,000円、ゲストから受け取る清掃料金4万円を含む34万円に掛ければ5万4,400円です。料率が同じでも、6,400円の差が出ます。

見積書では、計算の対象に清掃料金を含むか、予約サイトの手数料を引く前か後か、税別か税込かを確認します。最低月額やシステム利用料があれば、それも別に書き出します。

  • 計算対象:宿泊料金だけか、ゲストから受け取る総額か
  • 控除の順序:予約サイト手数料を引く前か、引いた後か
  • 支払条件:税込・税別、最低月額、固定の追加料金
  • 予約変更時:キャンセルや返金があった月の計算方法

架空の2プランを、一か月分で比べてみる

宿泊料金の売上30万円、ゲストから受け取る清掃料金4万円とします。比較をわかりやすくするため、対応業務と売上は同じと仮定します。

以下は計算方法を示す架空例です。実在する会社の料金や市場相場ではありません。表の支払額は税込と仮定し、税別料金への消費税加算は省いています。

表は横にスクロールできます →

比較項目AプランBプラン
代行料の条件宿泊料金の16%清掃料金を含む収入の14%
料率による金額300,000円 × 16%
=48,000円
340,000円 × 14%
=47,600円
月額システム料代行料に含む6,000円
代行関連の支払額48,000円53,600円

この条件では、料率が低いBプランの方が月額で5,600円高くなります。ただし、BにAでは別料金の業務が含まれるなら、結果は変わります。料率、計算対象、含まれる業務の3つをそろえることが比較の出発点です。

代行料だけでなく、物件全体の支出につなげる

Aプランを使った場合を、物件全体の月間収支へ広げてみます。予約サイト手数料や家賃なども仮の金額です。実際には自分の物件の契約・料金設定に置き換えてください。

表は横にスクロールできます →

収入・支出一か月の金額
宿泊料金の売上300,000円
ゲストから受け取る清掃料金40,000円
予約サイト手数料−51,000円
代行関連費用(A)−48,000円
外注清掃費−40,000円
家賃−90,000円
水道光熱・通信費−20,000円
消耗品・修繕等の予算−10,000円
上記の支出を引いた残額81,000円

税金、借入返済、初期費用の回収などを含める前の簡易例で、最終利益ではありません。予約サイト手数料51,000円は仮置きで、特定サイトの現行料率を示しません。修繕等の予算は、毎月同額の支払いが発生するという意味ではありません。

この例では、ゲストから受け取る清掃料金と外注清掃費を同額にしています。実際には同額に設定しない場合もあるため、差額を別に確認します。また、代行会社が清掃費をまとめて請求する場合は、同じ費用を二重に差し引かないようにします。

開業資金から確認したい場合は、民泊の初期費用と収支の考え方へ進んでください。

売上が変わると、料金の負担感も変わる

宿泊料金の16%というプランなら、宿泊売上20万円で3万2,000円、40万円で6万4,000円になります。一方、月額5万円の固定プランなら、その範囲で業務量が変わっても料金が一定という契約が考えられます。

同じ業務範囲で最低料金や追加料金がない架空の条件なら、宿泊売上31万2,500円で両者は5万円になります。低い月と高い月の両方を計算すると、自分の物件での違いが見えてきます。

一か月だけ好調な数字を使わず、営業できる日数や季節による予約の差を反映させましょう。予約が少なくても、家賃や固定の契約費用は残ります。

最後は「支出と、残る仕事」を並べる

価格だけの比較では、自分の負担を見落とすことがあります。清掃の日程調整は頼めても、不備があった際の連絡は自分が行うプランと、再清掃まで手配するプランでは、任せられる内容が違います。

見積書の横に「自分がすること」の欄をつくり、備品の購入、現地確認、夜間の判断などを書きましょう。費用を下げたいときも、必要な対応まで削らずに分担を考えられます。

開業時の撮影や掲載準備など、一度だけ発生する費用は月額と分けて確認します。売上予測が各社で違う場合は、まず同じ売上で費用を比較し、その後で予測の根拠を聞くと整理しやすくなります。

今日から始めるなら

  1. 見積書の料率・計算対象・別料金を一枚にまとめる
  2. 予約が少ない月と多い月で、物件全体の支出を計算する
  3. 金額の横に、自分に残る仕事を書き加える

「何%か」から一歩進めて、「いくら払い、どこまで任せられるか」で比べましょう。

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